家族関係がうまくいかず、離婚や一家離散などに至る「家庭崩壊」の問題は、他人事ではありません。家庭崩壊の原因はどのようなところにあるのでしょうか。
この記事では、家庭崩壊の原因として考えられるものを3つご紹介します。
少子高齢化社会のまっただ中にある日本では、介護が家庭崩壊を引き起こす大きな原因の1つとなっています。しかし介護とひとくちに言っても、その内容はさまざまです。
例えば高齢者夫婦が配偶者の介護をしたり、高齢の親を高齢の子供が介護したりする、いわゆる「老老介護」があります。老老介護は支える側である家族も高齢のため、肉体的にも精神的にも追い詰められてしまうことが多々あります。精神的ストレスから介護鬱や自暴自棄に陥り、家出や自殺、心中や殺人といった最悪の事態を引き起こすこともあるのです。
もちろん、老老介護だけではなく現役で働ける子供が高齢の親を介護しなければならないこともあります。このような場合、子供はまだ働けるにも関わらず、介護のために離職せざるを得なくなるケースも見られます。若い夫婦が介護を必要とする親の面倒を見る場合であれば、主婦または主夫であるどちらかがつきっきりで介護しなければならないかもしれません。そうなれば、介護に休みはないため心も体も疲れきってしまうでしょう。老老介護のケースで挙げたようなことが起きてしまったり、離婚してしまったりする可能性は十分にあるのです。
介護は、まさに家庭や家族による束縛です。現状から開放されたいという鬱屈した気持ちが、家庭内暴力や殺傷事件、無気力につながったり、家出や離婚などの家庭崩壊を招いたりする原因となっています。
介護による家庭崩壊に対策はあるのでしょうか。考えられる解決策は、家族が介護から解放される時間を確保することです。具体的には、介護施設や介護サービスの利用です。家族以外の第3者に介護を委ねることで、肉体的・精神的な疲労が大きく軽減されるでしょう。
今も昔も、浮気は家庭崩壊の原因になりかねません。なぜなら、たとえ遊びであったとしても、ひとたび浮気がバレると、家族にぬぐいようのない不信感と失望感を与えてしまうためです。
浮気をする人の意見には、「好きになってしまったら仕方がない」「夫婦仲を保つために必要なことだ」というものがあります。しかし、やはり浮気は家庭崩壊を引き起こす危険性を十分に孕んでいます。
浮気で家庭崩壊に至らないようにする最善策は「そもそも浮気をしないこと」です。しかしそうは思っていても「浮気をしてしまうことは絶対にない」とは言い切れません。もし浮気をしてしまったのであれば、守るべき家庭の優先順位をわきまえて行動することが大切です。まず、絶対に家族に悟られてはいけません。浮気相手との間に子供ができてしまったり、金銭面でトラブルが生じてしまったりすると、家庭崩壊を招く大きな火種となってしまうでしょう。
また、こちらが軽い遊び程度に考えていたとしても、相手が本気になってしまうこともあります。そのような場合には、ストーキングといった嫌がらせに発展することも考えられるでしょう。これが家庭崩壊を招く原因になることもあります。浮気相手に「本命になりたい」という態度が見られたら、きちんと別れを切り出せるよう準備をしておくことも大切です。
家庭を維持する上で、お金は重要なファクターと言えます。家族愛も必要ですが、生活のためにはお金が必要です。お金の問題は家族愛だけでは補いきれない現実的な問題となってしまい、家庭崩壊の原因となってしまうのです。家庭にギャンブルやアルコールなどの依存症でお金を浪費する人がいる場合、家庭崩壊に発展するケースがあります。
このほかにも、リストラによる収入の激減、借金など、お金に関するトラブルは昔から家庭崩壊を招く大きな原因になることが多々あります。
お金による家庭崩壊を防ぐためには、まず家計簿をつけることを習慣化するという方法が挙げられます。小さなことのように思えますが、お金のトラブルに見舞われる原因の多くは、収入と支出のバランスを把握していないことにあるとされています。収入と支出の額を明確にすることは、家庭崩壊を招くほど重大なお金のトラブルを防ぐことに役立つでしょう。
家庭崩壊の3つの原因、そして対策についてご紹介しました。いずれの原因も、対策するために大切なことは「家庭を守る」という強い意志ではないでしょうか。家庭にほころびが見え始めたら、修復不可能になる前にどうぞ参考にしてみてください。