離婚したい気持ちが一度芽生えてしまったら、気持ちを押し殺したまま結婚生活を送ることは難しいかもしれません。離婚を決心した場合は、相手に話を切り出すタイミングが重要です。
ここでは、離婚を切り出すベストなタイミングや切り出し方、そして事前にしておいたほうが良い準備をご紹介します。
女性は特に、いったん離婚を決意するとそのことばかりを考えてしまいがちです。しかし、離婚は思い立ってすぐに実行できるというものではありません。夫に切り出すタイミングを見誤ると、スムーズに離婚できないばかりか自分が損をしてしまう可能性さえあります。
目安として、離婚を決意してから相手に切り出すまでの期間は半年ほどを見ておいてください。別れたいと相手に宣言してすぐに離婚が成立することはまれです。多くの場合、話し合いを避けては通れません。スムーズな離婚のためには話し合いの前に根回しを入念に行う必要があるため、準備期間として少なくとも半年は必要になるでしょう。
面と向かって夫に離婚話を切り出す場合は、まず「大切な話がある」と前置きしておくことをおすすめします。前置きをしておかないと、夫が家庭に何の問題ないと思っていた場合に大きなショックを受ける可能性が高いためです。
面と向かって切り出せない方は、事前にメールで大切な話があると伝え、話し合いの場を設けると切り出しやすくなります。ただ、すべての話をメールで済ませることはトラブルの元となるため、重要な話はなるべく会って話すようにしてください。
DVを受けている場合は、弁護士や調停委員の立会いの下で離婚を切り出しましょう。また、あえて人目がある場所で話し合うことも大切です。事前にレストランなどに事情を伝え、頻繁に水を注ぎに来てもらうなどの根回しをしておくと夫の激高を抑えることができます。
離婚を切り出す日が決まったら、離婚後の生活についてより具体的に考えることができます。まずは離婚後の生活に困らないよう、自分が受けられる公的手当を調べておきましょう。
子どもの有無に関わらず、国民年金保険料の減免、所得税・住民税の軽減が認められる可能性があります。
また、専業主婦だった方の場合は就職に向けて資格取得などの活動をしておくと良いでしょう。
夫との離婚の話し合いにも準備が必要です。話し合いが無駄に長引かないよう、離婚を切り出した時の相手の反応を予想し、離婚したい理由と離婚した場合のお互いのメリットを理路整然と話せるよう準備しておいてください。必要な場合に備え、弁護士や調停委員に相談しておくこともおすすめです。
すぐに離婚することが難しい場合は、しばらく別居して考える時間を作りたいと申し出ることも1つの方法です。別居することで、夫は2人のこれまでの関係に真摯に向き合うことができるでしょう。
話し合いの場では自分の不満ばかりを訴えるのではなく、離婚によって自分にも夫にもメリットがあることを伝えることが大切です。
子どもがいる場合は、まずは離婚が子どもに与える影響を考えてタイミングを決める必要があります。例えば、受験勉強に必死に取り組んでいる時期や入学、入園してすぐの時期は避けた方が良いでしょう。
また、親権問題や、一人親の場合に受けられる公的な援助を確認しておく必要があります。受けられることが多い援助としては、児童扶養手当、一人親家庭等医療費助成があります。
必要な場合は母子生活支援施設や公営住宅の入居手続きや、公営交通機関の無料乗車券の発給手続きもしておきましょう。離婚後の生活環境を整えておくことが、親権でもめた場合にもプラスに働きます。
離婚話は、自分が離婚後の生活をイメージできるようになってから切り出すことをおすすめします。夫に切り出すときは勇気が必要ですが、事前にしっかり準備さえしておくことで、相手を思いやりつつ冷静に話を進めることができるはずです。