「なかなか寝付けない」「寝ても疲れが取れない」など、不眠や睡眠障害に悩む方は少なくありません。日本ではなんと5人に1人が睡眠障害に悩んでいると言われています。睡眠障害は、精神的なものや身体的なもの、薬の副作用や夜勤による昼夜逆転など、さまざまな原因が考えられます。
重度の不眠症の方は、病院へ行って適切な治療を受けてください。しかし、病院に行くほどではなく、薬に頼ることを避けたい方は、眠れない夜に家で簡単に行える、ストレッチなどの快眠法を実践してはいかがでしょうか。
今回は、不眠のときに試したい快眠法3つをご紹介します。
慢性的な運動不足は、不眠の原因になります。そのため、寝る前のストレッチは不眠に効果があると言われています。
ストレッチをする際に大切なことは、無理をしないことです。無理なストレッチは筋肉を傷め、疲れて逆に眠れなくなる恐れがあります。気持ち良いと思うあたりでキープしましょう。
うつぶせに寝て、片足を折り曲げてお尻にかかとを引き寄せます。太ももをゆっくりと伸ばしたら、ゆっくりと足を元の位置に戻し、反対の足も同様に伸ばしましょう。
仰向けになって、手足を高く上げ、力を入れずにぶらぶらと揺らします。虫がひっくり返ってバタバタもがいている姿を想像してください。毛細血管を活性化させ、手足の血行を良くします。
四つんばいになり、両肘を床につけます。その後、胸を床につけるようなイメージで、ゆっくりと両手を伸ばします。腰と肩を伸ばせるため、腰痛や肩こりで悩む方にもおすすめのストレッチです。
全身に361ヶ所あるといわれているツボ。ツボの中には、不眠に効くツボもあります。ツボ押しは、ゆっくり押して、ゆっくり離すことが大切です。急に押したり離したりするやり方は、神経を過剰に刺激するため逆効果です。
そして、痛くなるまで押さない、やりすぎないことを心掛けましょう。
手のひら側の手首の、小指寄りの端にあるくぼみが「神門」です。
神門は心を静め、整える効果のあるツボです。心配事や悩み事、あるいは心が高まることによって眠れない夜に押しましょう。また、便秘にも効きます。
左右の耳の上の先端を結んだ線上にある、頭の頂上の部分が「百会」です。
自律神経失調症や更年期障害の緩和など、さまざまな頭痛に効くとされ、万能のツボとも呼ばれています。頭部の血行を良くし、体全体の健康にも効果的です。体調不良による不眠の際にぜひ試してください。
睡眠の改善に欠かせない成分として「トリプトファン」「セロトニン」「メラトニン」が挙げられます。メラトニンは睡眠時に分泌されるホルモンであり、通常、夜8時頃から分泌され、人に眠気をもたらします。
トリプトファンはセロトニンに変化し、セロトニンは最終的にメラトニンに変化するため、この3つの成分を上手に摂取することが大切です。
また、胃に食べ物が残っていると、消化が活発になり、眠れなくなります。夕食は就寝の3時間ほど前には済ませましょう。
青汁の材料に使われる野菜です。ケール自体が売られていることはほとんどありませんが、ケール入りの粉末状の青汁は簡単に手に入ります。ケールにはメラトニンの他、ビタミンCやビタミンAなどの物質が含まれているため、不眠にも健康にも効果が期待できます。
さらに青汁に牛乳を加えることにより飲みやすくなるだけでなく、カルシウムによってイライラが鎮まり、不眠解消効果も高まります。
動物性タンパク質にはトリプトファンが多く含まれています。トリプトファンは体内では生成できない必須アミノ酸であるため、食べ物から摂取するしかありません。
ただし、トリプトファンは炭水化物と一緒に摂取した方が吸収率が高いため、ダイエットなどで炭水化物を控えている方は注意してください。
今回ご紹介した快眠法は、どれも簡単に実践できる方法ばかりです。最近眠れないと感じている方はぜひ挑戦してはいかがでしょうか。
どの快眠法も三日坊主で終わらず、習慣付けることが大切です。自分のやりやすい快眠法を見つけて、日々の暮らしを充実させてください。