女性にとって、結婚以前に想像していたものよりはるかにややこしい問題となってくるものが、夫の親戚との付き合いです。結婚のときに顔を合わせた義父母とはその後どこまでお付き合いしていけばいいのか、また冠婚葬祭の場に参加しても誰が誰だかもわからず、どう接すればいいのか、戸惑うことばかりでしょう。そうした経験から、旦那側の親戚付き合いに苦手意識を持っている方は多いのではないでしょうか。
苦手であるからといって敬遠してしまうと、親戚関係がぎくしゃくしてしまい、余計に付き合いが難しくなってしまいます。今回は、誰もが悩みを持つ旦那の親戚との付き合い方についてご紹介します。
「普段の親戚付き合い」を考えるときは、お正月に互いの実家に親戚一同が集まり、新年のあいさつをするときをイメージしましょう。その場に集まる人々が、年に一回以上は顔を合わせる可能性のある「普段付き合う親戚」の範囲です。
夫を基準にして4親等までの範囲を目安にするとよいでしょう。1親等は夫の両親、2親等は夫の祖父母と兄弟、3親等は夫の叔父・叔母、甥・姪、そして4親等は夫の従兄弟と、祖父母の兄弟です。
ただしこれはあくまで目安であり、遠くに住んでいて一年に一度も顔を合わせないような親戚の場合はこの限りではありません。また親戚としては遠くても、日常的にかかわりの深い相手がいる場合には、逆に丁寧な付き合いをしたほうがよいでしょう。
マナーとして、また旦那の親戚一同に感じの良さを覚えてもらうためにも参加すべき最低限の行事は、年に一度ずつあるお盆と正月の集まり、そして不定期の葬式、結婚式、法事です。旦那の親戚が多く集まる場では緊張してしまいますが、無理をして自分から動こうとはせずに、適度な距離を保ちながら、「何かお手伝いすることはありませんか?」と声をかけていくだけで十分です。またお義母さんとの仲が悪くなければ、お義母さんに付いて行動すると、ふるまい方で失敗する心配も最小限に抑えられます。
なお、葬式、結婚式、法事では、「普段の親戚付き合い」よりも広い範囲の親戚が集まることになります。集合写真などが家にあれば、事前に夫に「これは誰?」と尋ねながらチェックしておくと心に余裕が持てます。
昨今では、季節のあいさつの習慣はさかんではなくなっていますが、親戚付き合いを良好に保っておくためには、「普段の親戚付き合い」の範囲内で、季節のあいさつと贈り物をしておくとよいでしょう。特に年賀状は必須で、「4親等以内ではあるが、かかわりの薄い親戚」にも送ることが礼儀です。
お中元やお歳暮も、できる限り贈るようにしましょう。家族で使うお歳暮やお中元の内容は消耗品を選ぶことが双方にとって気兼ねがなくベストです。また、義父母への贈り物は、贈られたものより高価なものを贈るのは失礼にあたるため避けましょう。
また、甥や姪など子どもに関するお祝い事で贈り物をすると、旦那側の親戚に喜ばれ、その後の親戚付き合いがスムーズになるきっかけになります。入学、卒業、七五三などのタイミングに、無理のない程度で少し良いものを贈りましょう。親戚間での贈答品は、この季節のあいさつと、子ども関係のお祝いで十分です。
いかがでしたか?苦手な親戚付き合いも最低限のマナーさえ抑えておけば、旦那の親戚に好印象を持ってもらえます。印象が良くなれば、親戚付き合いもだんだんとこなしやすくなっていくでしょう。決して無理をする必要はないことを心に留めながら、実践してみてください。